樫本大進＆ラファウ･ブレハッチ　デュオ･リサイタル

出演者より Special Message

素晴らしい音楽家とステージを共にし、偉大な作曲家の類まれなる作品を演奏できるということは、ただ単に喜びや挑戦ということではなく、音楽家であることの真髄であるといえます。
ヴァイオリニストにとってソナタは欠かせないレパートリーであり、リサイタルは自分自身を自由に表現する場でありつつ、同時に共演者と共に作品を創ることのできる場でもあります。
今回のリサイタルツアーでは、そのような両面を実現しうるという点で、最も刺激的で才気にあふれ、そして触発されるピアニストの一人であるラファウ・ブレハッチと共演できることを光栄に思います。
私たちはモーツァルト、ベートーヴェン、フランク、ドビュッシー、そして武満徹という広範な作曲家による、美しく、心が躍る、変化に富んだプログラムを選びました。ヴァイオリンとピアノによる輝かしい名曲ばかりです。
私が演奏家として活動をはじめた時期から共に歩んできた作品で、音楽人生の原点であるといえます。
ラファウという素晴らしい共演者と共に、私の宝物といえる作品の再発見する冒険ができることを心待ちにしています。
そして2024年の素晴らしい締めくくりとなることでしょう！
皆さまがこのエキサイティングな旅を私たちと共に楽しんでいただけることを願っています。

樫本大進

この度、私にとって日本で初めてのヴァイオリンとのデュオコンサートとなる機会に、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の第1コンサートマスターであり、素晴らしい日本人ヴァイオリニストの樫本大進氏と初共演できることをとても嬉しく光栄に思っています。
私が初めて室内楽に取り組んだのは2013年で、その時の共演者は偶然にもベルリン・フィルの第1コンサートマスターだったヴァイオリン奏者のダニエル・スタブラヴァ氏でした。
今回のコンサートでは、前半にモーツァルトとベートーヴェンを、後半にドビュッシー、武満、フランクを演奏します。中でも日本の作曲家、武満徹の作品を演奏することをとても楽しみにしています。
これらの作品に対する私たちなりの解釈をお聴きいただき、お楽しみいただければと思います。
私はいつも日本で演奏することに幸せを感じます。日本の聴衆の皆様には音楽に関する豊富な知識とともに積極的に聴こうとする姿勢があり、それによって、アーティストは新しい演奏のアイデアを創造したり模索したりする意欲が湧いてくる、という素晴らしい雰囲気が生まれるからです。
皆様のご来場を心からお待ちしています。

ラファウ・ブレハッチ

プログラム
モーツァルト：ヴァイオリン･ソナタ 第17番 ハ長調 K.296
　　　　　　（ヴァイオリン伴奏のクラヴィア･ソナタ）
ベートーヴェン：ヴァイオリン･ソナタ 第7番 ハ短調 op.30-2
ドビュッシー：ヴァイオリンとピアノのためのソナタ
武満徹：悲歌
フランク：ヴァイオリン・ソナタ イ長調

※曲目、出演者等が変更になる場合がございます。予めご了承ください。