10人のミラクル・トランペッター」メンバー、井上直樹さんに迫る！

─「10人のミラクル・トランペッター（以下、10TP）」のクリスマス・ツアーが迫っていますね。

（井上） 「10TP」には2009年に続き2回目の参加になります。前回は体調不良のメンバーの代役で急遽、参加しました。憧れの世界的奏者ばかりのアンサンブルに自分が関わる等という事は考えてもいなかったので、夢のような体験でした！以後、世界中の名プレーヤー達と親しいお付き合いをさせて頂いている事は人生で最大の財産になりました。

─ずばり、公演への意気込みをお願いします！

（井上） 「10TP」は、クラシックの演奏家だけでなく世界的なジャズ奏者やソリスト等、幅広い分野のスペシャリストが揃った集団です。美しい響きや、聴いている人の心に突き刺さるようなハイトーン・・・トランペットの可能性を充分に発揮するアンサンブルの演奏を期待してください！

─トランペット奏者が10人も集まってアンサンブル・・・というのは非常に珍しい試みですよね。この楽器の魅力はどこにあるとお考えですか？

（井上） 人の声に近いと言われる楽器は幾つかあると思いますが、とりわけトランペットは人の心や感情を強く表現出来る楽器だと思います。身体全体をそっとジャズに乗せたり、大オーケストラのクライマックスで響き渡るトランペットに鳥肌が立ったり・・・演奏する人、聴く人が共に感情を共有できるのが、トランペットの一番の魅力ではないでしょうか。

─そもそもトランペットを始めたきっかけは何だったのですか？

（井上） 小学校の時に偶然聴いた日本フィルの親子コンサートで、オーケストラの魅力に目覚めました。小学生ながら、帰宅してはクラシックのレコードを聴きまくるという風変わりな怪しい少年でした（笑）。オーケストラの中で輝かしく、時には甘く柔らかい音色で響くトランペットに強く心惹かれ、中学校入学と同時にブラスバンドで憧れのトランペットを手にしました。あれから30年。1日も練習を休んだ事はありません！

─最後になりますが・・・「10TP」コンサートには、金管楽器を実際に演奏しているお客様も多数ご来場されると思います。メッセージをお願いできますか？

（井上） 近年、吹奏楽の人気上昇で、金管楽器を演奏する方が増えました。簡単そうに見えて実は難しいのが金管楽器ですよね。
上達の近道はありません。日々の練習が重要です。練習の末に演奏出来るようになった時、これほど人生を楽しくしてくれる楽器は他には無いでしょう。
一人で吹くだけでなく、デュエット、トリオ、カルテット、クインテット等・・・たくさん仲間を作り、是非“アンサンブル”も楽しんでください！