珠響〜たまゆら〜バナー

日本の伝統芸能総まとめ 〜継承者たちが魅力を語る。〜 『歌舞音曲』、さまざまなジャンルで伝承されてきた芸の数々。その魅力を存分に味わうための、基礎知識を総ざらい!!

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メトロノーム ベートーヴェンにとって曲のテンポを視覚で把握できるメトロノームは、うってつけの道具でした。機械でテンポを測って作曲をしたのはベートーヴェンが初めてでした。
難聴 20代後半から持病の難聴が悪化し始め、さらに「月光」を送った教え子との失恋も重なり、1802年、療養先のハイリゲンシュタットで遺書を書きます。ただ、内容は前向きなものだったといわれています。
コーヒー&ワイン コーヒーを飲む際には豆を60粒ミルで挽き、淹れていたようです。ワインも好きでしたが、当時甘味料として使われた酢酸鉛は、持病の下痢や腹痛を悪化させたようです。
風貌と性格 身長は167cm位、筋肉質。肌は浅黒く、天然痘の痕も残りハンサムとはいえない風貌でした。気性は荒く、その反面、無邪気で親切な一面もあるという矛盾した性格でした。

珠響〜たまゆら〜

「珠響〜たまゆら〜」とは?

2008年、東京・芝の増上寺で画期的なコンサートが開かれました。ピアノの稲本響、ギターの村治佳織、尺八の藤原道山、林英哲プロデュースの太鼓ユニット「英哲風雲の会」、そして能と歌舞伎それぞれの囃子方として活躍する「三響會」。ジャンルを超えた5組のアーティストが一堂に会し競演する、まったく新しいエンターテインメント・プロジェクト「珠響〜たまゆら〜」がスタートしたのです。

「珠響〜たまゆら〜」の見どころ

クラシック音楽や日本の伝統芸能を軸にしながらも、常に新たな挑戦を続ける「珠響〜たまゆら〜」。今年の公演テーマは「念」。見どころは、アーティストたちが個々のステージを見せながら、和洋のジャンルを超えたセッションも行う異色のステージ。自身の専門分野をストイックに究めながらも、積極的に多ジャンルとのコラボレーションを行い表現の幅を広げてきたプロフェッショナルたちだからこそ実現したプロジェクトだと言えるでしょう。ジャンルは違っても共通の目的意識を持つ仲間たちが、共演する時間を心から楽しんでいる姿、そしてそこから生まれる空気感の心地よさも、このコンサートの大きな魅力のひとつです。そして、前回に続き歌舞伎の市川亀治郎改め市川猿之助がゲストとして参加。地方ツアーでは本人振付の『静と知盛』が評判となりました。

邦楽とクラシック。各ジャンルで活躍するふたりが語る「珠響 〜たまゆら〜」の魅力
藤原道山 藤原道山 市川猿之助とのコラボレーションで綴る「念」。

和と洋それぞれの楽器で、まったく違う道を通ってきた人たちが集まっているので、お互いの分野を見聞きして発見できることも多く、連帯感も深まってきました。「次はこういうことをやりたいね」とお互いのアイデアが膨らんでいくこともあります。今回は、ステージの後半で能の「鉄輪」を題材として、市川猿之助さんと共演します。猿之助さんの舞はとてもきれいなので、今からとても期待しています。



村治佳織 村治佳織 見どころは、ひとつの作品に全員で挑むエネルギー。

「30代になったら、いい音楽仲間を作っていきたいな」と以前から思っていました。「珠響〜たまゆら〜」で、それが実現できていますね。なぜかみんなに「兄貴」と呼ばれているんですよ(笑)。今までの公演では、ステージで全員が揃うのはオープニングとエンディングだけでしたが、今回はひとつの作品として全員が揃うプログラムも用意しています。そのときに発するエネルギーはどんなものかと、自分でも楽しみにしているんです。


8/29(水)「珠響〜たまゆら〜」
公演詳細へ

■会場/愛知県芸術劇場大ホール
■開演/PM3:00、PM7:00
■料金/S¥8,500 A¥6,500 B¥4,000 学生¥3,000
◎ゲスト/市川猿之助 ◎出演者/稲本響、村治佳織、藤原道山、英哲風雲の会、三響會

四代目 市川猿之助 スペシャルインタビュー 新しい猿之助が語る、日本の伝統文化。
この6月、澤瀉屋の大名跡を襲名した、新・猿之助。襲名直前の5月、襲名について、伝統文化について語ってくれました。

―この度は襲名おめでとうございます。
「市川猿之助」という、とても大きな名前を継がれましたね。

名前を譲っていただいたということは、その名にふさわしいと思われたからなのか、「ふさわしくなれよ」ということなのか…。きっと両方の意味があると思います。そこを真摯に受け止めて努力するのは当たり前ですが、ことさら僕の中で何かが大きく変わったということはありません。


―歌舞伎をはじめさまざまな伝統芸能において、名跡とともにその芸が継承されていくわけですが、それを担うおひとりとして思うところはありますか?

伝統文化の良さというのは、受け手側が見つけるものであって、決して作り手側が提示するものではないと思うんです。ただ、いろいろな面を見せる、提示するという意味では、こちら側の工夫で新しい切り口を見つけますが…。日本伝統文化というものがあるとすれば、その良さを見つけ出して、その意味を見出すのは受け手だと思うんですね。こちらが「これがいいよ」と提示するのではなく、「こんな面もあるよ」「あんな面もあるよ」という提示をする。伝統文化の素晴らしさを伝承するというよりは、いろいろな側面をお見せしているという表現のほうが正しいかもしれませんね。要は観て楽しければそれでいいんですよ。それ以上でも以下でもない。


―日本の文化には、日本人の気質や精神性が込められているように思います。

そうですね、精神性がすなわち文化だと…。だけど、明らかに現代人はその精神性が変わってきていますからね。そういう論法でいったら、今の日本人は日本人ではなくなってしまいますよね。武士道で生きているわけではないですからね、現代に生きているわけですから。

だから、その辺りはあまり頑なに考えず柔軟に受け止めないと、と思うんですよね。「日本の伝統文化の良さ」というと、言葉にした途端に嘘になってしまう気がするんです。ひと言ではまとまりませんから。その良さを万人が感じるかというとそうではないので、難しいですよね。「いい、悪い」じゃなく「好き嫌い」ですから。


―新橋演舞場での襲名披露公演の後は、和洋のアーティストが
コラボレーションする「珠響〜たまゆら〜」が待っていますね。

普段、ご一緒することのないアーティストの皆さんと同じ舞台を作りますから、異種格闘技みたいな感じですよね。そして引き出されたそれぞれの魅力をいいとこ取りできて、しかも気軽に肩を張らずに観ていただける。そこが魅力だと思います。
非常に気の置けない仲間たちばかりなので、どちらかと言うと、自分たちが楽しんでいるという感じですね。舞台の袖から皆さんの演奏などを拝見したり、終わった後に皆で食事に行ったりするのも楽しいです。この公演に関しては、自分でプロデュースするのではなく皆さんがやってくれた中にポンと入るので、本当にエンジョイしているという感じです。


ー名古屋では昨年に引き続き2回目の公演になります。ファンの方にメッセージを。

伝統芸能に興味がなくても、例えば村治佳織さんのギターが好きで「珠響〜たまゆら〜」を観に来てくださって初めて和の音楽や舞踊に触れて、そこからハマったという方もいらっしゃいます。逆に、伝統芸能が好きでこの公演を観たら、ギターやピアノが好きになったとか…。気軽に観に来ていただいて、いろいろな文化への興味の幅を広げていただけたらと思います。


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