天下泰平を寿ぎ、五穀豊穣を祈るという意味が込められている三番叟物は祝儀舞踊の代表ともいえます。
その中でも名作であり、踊りの中で三番叟が赤い舌を出して見せるところから「舌出し三番叟」と呼ばれるようになったこの演目を、勘太郎と七之助の共演でお送りいたします。




　桃・桜・梅の三人の精が集まり楽しんでいると、風神がやってきて襲いかかろうとします。しかし、あらかじめ花の精たちが張っておいた罠にかかった風神は…。華やかな踊りをお楽しみください。


　雪の精のように美しい傾城が禿を相手に、恋しい人を待ちわびる切ない女心を踊ります。廓の雪景色を背景にした風情あふれる踊りを、七之助がしっとりとお見せします。


　白ずくめの衣装で寒参りのためにやってきた願人坊主が「まかしょ、まかしょ」と叫びながら、鈴を振って江戸市中を歩いてまわります。江戸の粋な背景のもとでの軽妙な踊りを、勘太郎がご覧に入れます。