coba tour 2012
20th anniversary festa coba

国境を越えたその名と音楽 ― アコーディオン一つで世界を虜にしたcobaに再び会える!

心に染みる音色に、目を瞠る超絶技巧。デビュー20周年を迎え、アコーディオンの可能性に極限までチャレンジし続けるcobaの終わりなき旅。
是非お楽しみ下さい!


coba SPECIAL INTERVIEW

被災地で本物のセッションを体験。
20年目にして確信した、音楽の力。


ちょうど1年前、MEG創刊号の表紙を飾ってくれたcobaが再登場!
デビュー20周年という節目を迎え、アルバムリリースやアニバーサリーツアーなど、新しいプロジェクトが目白押しの年明けです。
ますます精力的にアコーディオンの可能性を広げ続ける彼に、今の思いを語ってもらいました。


──昨年1年間は、cobaさんにとってどんな年でしたか?

言うまでもなく3月11日のことがありまして、音楽をやるということ、音楽家であることがいかに無力かと思い知らされました。「でも、こういうときだからこそ僕らにできることって何だろう」とようやく考え出せたのが、3週間目くらいからですね。僕は音楽しかできないんだからと、4月はチャリティーコンサートの連続でした。毎年開催している「BellowsLoversNight」というイベントもチャリティー公演という形で敢えて開催しました。会場の横浜赤レンガ倉庫さんのご厚意で、毎日ロビーコンサートも開いたんです。そこに同じジャバラの仲間たち、例えばバンドネオンの三浦一馬君、アコーディオンの檜山学君、桑山哲也君とか、数多くの仲間たちが無償で来てくれて。電気も何も使わないコンサートにしようぜ、と。マイクもなしで。アコーディオンはものすごく音の大きな楽器で、子どもの頃からご近所に迷惑をかけながら練習していたんです。それが、こうなってみるとひとつの力になったと思います。やっぱり大きな音だから少しでも多くの人々に生の音で届けることができる。それが強みだし、どこにでも持って行けて、どこででも演奏することができるんだということを再発見しました。

──被災地にも行かれたそうですね。

おかげさまで支援金がずいぶん集まったので直接お届けしたいと思って、これまでに3回行きました。大きな被害を受けた宮城県名取市の閖上地区は、大漁歌い込み「松島〜の」っていう、あれの発祥の地なんです。避難所でコンサートをやらせていただいたんですが、一番前で食い入るようにしてご覧になっていた女性が「cobaさん、あんた大漁歌い込みって知ってる?それやんなきゃダメじゃないの」って言うんです。歌自慢のおじさんを連れてきて「あんた歌いなさいよ」なんて言ってね。僕はCDデビューからの20年、それまで伴奏楽器だったアコーディオンのイメージを変えたい、ソロ楽器として確立したい、という思いでずっとやってきたんです。それで昨年、伴奏をするという機会に恵まれたわけですよね。複雑ではありましたが、やっぱりこの人たちのために来たわけだから、一も二もなく喜んで伴奏したわけですよ。そしたらおじさん、ものすごく気持ちよく歌ってくださって。今度は別のおじさんが出てきてね。もう割れんばかりの拍手なんです。その人は、その地域の民謡の師匠だったから。それで大漁歌い込みの大合唱になっちゃって、ものすごいセッションになりました。それまで音楽は無力だとか言って悶々としていた自分がなんて愚かだったんだろうと思いましたね。この触れ合いや感覚こそが音楽であり、本当のセッションじゃないかと思って。またひとつ目から鱗が落ちて、人と人とのつながりっていうのは恐ろしいなと僕は思いました。それで被災地支援をずっと細々とですが続けてきて、昨年は音楽家としての自分の意味を深めることができた1年でした。

──年末は新しいアルバムの制作にかかっていらっしゃいましたね。どのような内容になりますか?

僕は20年前に「シチリアの月の下で」というアルバムでデビューしたので、シチリアの月への感謝を込めたオマージュ的なアルバムになっています。20周年、20曲入り、2枚組です。半分はセルフカバー。今までの曲のおかげでcobaがあるという象徴的な曲ばかり選んで、それを今の僕の感性でやるとこうなるんだ、という。あとの半分はオリジナル曲。それと実は22年前、まだレコードデビューなんてまったくおぼつかないときに録ったデモテープが出てきたんですよ。その中の2曲をボーナストラックとして収録します。1曲はニーノ・ロータさんに捧げた曲なんですが、やっぱり演奏を聴いたらすごいんですよ。アコーディオンを変えたいという強い願いを込めてるんですよね。この時代があったから今の自分がいるんだと思えて、この曲をぜひ、僕の音楽を今まで愛してくださった方々、これから好きになってくれるかもしれない方々のために公表したいなと思って。

──ニーノ・ロータへのオマージュとしてcobaさんが作られたオリジナル曲なのですか?

ニーノ・ロータ先生は、僕の師匠の師匠に当たる方なんです。ちょうど昨年が生誕100年のメモリアルイヤーだったので、当時の音源が出てきたときは僕自身がびっくりしました。僕が好きなのはフェデリコ・フェリーニ(映画監督)とのコラボレーションなんですよ。ニーノ・ロータの曲というと、多くの方が「ロミオとジュリエット」とか、「ゴッドファーザー」「太陽がいっぱい」を挙げると思うんですが、それらはフェリーニさんじゃないんですよね。僕は圧倒的に、「甘い生活」や「81/2」「アマルコルド」ですね。フェリーニ作品のニーノ・ロータの音楽というのはもう、映画音楽を越えてるんですよ。ひとつのストーリーの中に溶け込む影の主人公になって、ストーリーそのものに影響を及ぼしているような。映画と音楽のそこまでのコラボレーションを僕は見たことがありません。フェリーニとロータのあのコラボっていうのは本当に、人類にとっての宝物だと思います。

──2月からはライヴツアーが始まります。どんな内容になりますか?

今回は20周年のアニバーサリーですし、テーマは感謝と挑戦だと思うんですよね。僕がこうやって20年間、アルバムも34枚出せているのも、やっぱり僕の音楽と生きる姿勢というか…同じことを二度とやりたくない、いつも新しい自分でいたいし、誰も聴いたことのない音楽を求め続けるその姿勢にみなさんが共感してくださってのことだろうと思うんです。そこに対する感謝と、「だからこそ僕は挑戦し続けます」という宣言というか。アコーディオンを変えることを夢見て名古屋から飛び立った少年だったんですが、その姿勢はまったく変わってないというところをお見せしたいし、そこをぜひ聴きにきて欲しいですね。そこで僕がみなさんに何か分けて差し上げることがあるのであれば、ぜひそれを受け取って欲しい。それは元気なのかも知れないし、夢とか希望みたいなものなのかもしれないし、もしかしたら愛なのかもしれない。

取材協力:フリーペーパーMEG

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公演日 2012年2月23日(木)
開場/18:15 開演/19:00
チケットはこちら
会 場 Zepp Nagoya MAP
※名古屋駅より徒歩10分 あおなみ線「ささしまライブ」駅より徒歩1分
料 金 全席指定¥5,500
※全席指定は完売しました。立ち見席のみのご用意となります。
※入場時に、ドリンク代別途¥500をいただきます。
チケット
発売所
  • 中京テレビ事業:052-957-3333
  • チケットぴあ:0570-02-9999(Pコード:149-004)
  • ローソンチケット:0570-084-004(Lコード:45294)
  • 愛知芸術文化センターPG:052-972-0430
  • 栄プレチケ92:052-953-0777
  • e+(イープラス):eplus.jp
  • 中日サービスセンター:052-263-7282
  • セブン-イレブン店頭(セブンコード:013-088)
  • 他 有名プレイガイド
備 考 ※未就学児のご入場はご同伴の場合でもお断りいたします。

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